当教室では、自分でジュエリーを作ってみたいという情熱をもとに、趣味として学ぶ方、将来ブランドを立ち上げたいと考えて学んでいる方もいて年齢も様々です。

もの作りの現場でも様々な分野でSNS発信により今までとは違う発表の場が生まれ、新しい形の販売経路ができています。ジュエリーの世界でもこういう傾向は見逃せません。

ジュエリーもCADや3Dプリンターを使うことで、実際に金属を自分の手で加工することなくできてしまいます。

今の世の中で“手作り”というのは商業的に見ると非生産的なようですが、人間が自分の手でものを作るという行為は生きる行為そのものだと思います。手作りの現場で作業をしていると、息をしながら物が形になり産まれるように感じます。

教えながら生徒さんに接しているとそれぞれの個性を強く感じてきます。その個性をできるだけ生かしながら、その方が考えるデザインを生かしたジュエリーを作ること、完成度を高めること、しっかりとした技術を身につけられるよう指導することを大切に考えています。

ジュエリーを作る技術は多岐にわたり奥が深いのですが、極めないとジュエリーを作れないというものではありません。また個性を生かしたジュエリーを作ることは簡単なことではありませんが、素材となる金属のいろいろな加工法を学びながらそれぞれの個性を発見し、デザインの可能性を広げていけると思っています。

すべての技術はデザイナーが思うアイデンティティのために必要なことだと考えています。

内藤 謙

(ウィステリアジュエリーメイキングスタジオ主宰)

  • 東京芸術大学美術学部彫刻科卒業
  • 東京原宿でアクセサリーメーカー立ち上げに参加する
  • その後独立し、アクセサリーメーカー、ジュエリーブランド、デザイナーズ(DC)ブランドからの依頼で原型やジュエリーを制作
  • 1996年~2006年 福岡で日本宝飾クラフト学院の講師を務める
  • 1997年 ~2019年(JJDA)現在の公益社団法人日本ジュエリーデザイナー協会に所属                      地区委員長や理事として福岡市で初のJJDAの会員展や公募展の巡回を担当
  • 2004年~2021年 九州産業大学芸術学部で非常勤講師を務める
  • 2007年 福岡市中央区薬院にウィステリアジュエリーメイキングスタジオを開設
  • 2015年 教室を季離宮に移転し現在に至る

 主な出品歴

  • 1996・97年 九州クラフトデザイン展入選
  • 2004年 JJA ジュエリーデザインアワード入選
  • 2003・05年 日本ジュエリーデザイナー展出品(銀座和光)
  • 2005年 イタリアビツェンツァオロ出品
  • 2009年 JJDA45周年記念展「ジュエリー・新しい感性のかたち」出品 銀座ミキモトホール